アメリカの場合、ソフトウェア開発プロジェクトを行う際には、役割と責任がわかれている。簡単に言えば、プロジェクトをマネージする人、ソフトウェアを開発する人などです。
一つのプロジェクトでも、アメリカでは、プログラム・マネージャー(複数プロジェクトをカバーする)、プロジェクト・マネージャー、エンタープライズ・アーキテクト(全社レベルのシステムを設計)、ソリューション・アーキテクト(個別のソリューションの設計)、ソフトウェア開発者、テスター、ビジネス・アナリスト(ビジネスがよくわかって、それを分析する人)/システム・アナリスト(システムがよくわかって、それを分析する人)、SME(サブジェクト・マター・エキスパート、その分野の有識者)などで、チームが構成されます。
日本人が、このプロジェクトに参加すると、役割と責任の分解(あえて、日本の役割分担と言う曖昧な表現を避けます)の仕方がわからない。プロジェクト・マネージャーは、ソフトウェア開発の設計書なんて目を通さないことがわからない。プロジェクト・マネージャーは、プロジェクトをマネージするための専門家です。それを、日本人はわからない。
で、ほぉっておくと、口が達者なアメリカ人たちが言っていることが全うそうに聞こえてしまって、一番大事なところが、見落とされてしまいます。
簡単に言うと、
①要件定義書に要件が網羅的に記述されているのか?
②設計書には、きちんとすべての設計が記述されているのか?
など、経験者でないと、レビューできない本質的なところが、役割の違う人(この分野では素人)のレビューだけに終わり、取り返しのつかないことになってしまいます。
さて、プロジェクトを成功させるためのコツですが、「だれも、信用しない。」ことが肝要です。
どんなことでも、「このドキュメントの内容は、だれが説明責任を持つんだ?記述の責任者は、だれなんだ?その人たちは、内容を分かって書いているのか?」と言う、確認を常にし続けなければなりません。
でも、ちゃんと、相手の役割と責任の分界点を理解した上で、信頼してゆだねることは、もちろん大事です。
終わり
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